うわさ

どこか遠くの街で暮らしたいといった蝉が
7日かけてついた街が
はんなりとした色がついた街であるは
そこがとてもよい街であったためとかではなくて、
7日の人生を全てかけてたどりつた
ご褒美のような事だということは
お近くの神様でなければ語らないのだが
最近はそのよろずの神でさえ、
そんな小さな蝉の出来事は話題にものぼらない時代になったと
あまりにも熱い湯につかる銭湯のじいさん達がうわさしていた。

▼Back

presented by kuwajima